感謝すると言う事

浦野総監督ご勇退の中、直筆で書かれている感謝と言う言葉。
総監督は、ほんと日頃から感謝してますと仰ってる。

感謝しなさいと大人達は子供に言うよね(^^;;;
私は、娘達にいっつも言ってる。「お父さんに感謝しろ！」
そっちかいと思った人、こちらの話は違います。

人に感謝しろは大人が子供らに言う常套句。
で、その大人達はと言うと、家の人達、
特に、奥さんや旦那さんに対する感謝を言葉として伝えてるかな(^^;;;;
自分は言って無くても、子供らに言うんだよね～(^^)
私の近い所で言うと、バレーに関わる指導者の人達。
子供達に言うけど、ご自身は如何でしょう？

ここで、私の鉄板ネタを紹介(^^;;;ここに何度か書いた。
かなり前に聞いた話だが、未だにこの話を人に話す時、涙が出る。

ビーバーズ25期
現在は、堺ブレイザーズに所属してる関田誠大選手。
全日本のセッターでもある彼の話。

ビーバーズは、定期的に親爺の会と称し、
現役からOBに至るまでの親爺達が集まる会を行っています。
以前もあったのでしょうが、私の記憶では、
娘がいた頃、同期の保護者であったカシラが始めた会で、
現在は、和田ちゃんがそれを引き継ぎ仕切ってくれてます。
さすがに、去年今年はコロナで出来ませんでした。

いつの頃の親爺の会と言うと、25期達が中学3年生頃かな？
私は、その会に出席をし、隣の席がマサヒロ父でした。
会が始まって、必ず最初に行うのがそれぞれの自己紹介。
1人1人が立って自己紹介をする。

それが終了し、互いの近況やらをマサヒロ父と話をしていた時、
「マッちゃんさ、実はマサヒロがね････」と父が話し始めた。

大阪で大会が行われ、そこにセッターとしてマサヒロが出場をした。
男子チームの監督は、渕江中の日笠先生。大会が終了、
日笠先生が、子供達にする最後のミーティングで「命」の話をした。
細かい内容までは覚えて無いが、それを経て解散し、選手は帰宅。
当然、マサヒロも自宅に帰った。
マサヒロ母は、「疲れたでしょ、お風呂支度してあるから入りな」と、
息子の労を労い言葉を掛ける。
すると、その言葉を受けたマサヒロが玄関で
「その前に話があるから居間に来て」と両親を居間に誘う。
父は何何、何が始まるんだろうって感じだったらしいです。

すると、マサヒロは「ここに座って」と言い両親を座らせ、
その前にマサヒロが正座をし、両親に頭を下げ、
「産んでくれてありがとうございました」と言ったそうです。

これを飲みの会で聞いた私は、
涙が溢れしばらく言葉も出せなかった。父も思い出し泣いていた。
「凄いね、マサヒロは凄い」やっと言えた言葉はそれだけ(^^;;;;
「母は？どうだった？」と聞くと「号泣してました」だった。

中学3年の関田誠大です。
バレーは人一倍上手だけど、普通の中学男子。
その中坊が、普段は関わらない他校の先生である日笠先生の話で、
帰宅後、両親に産んでくれてありがとうと伝えた。
マサヒロも偉いなぁって感じたけど、
この日笠先生の凄さを改めて感じた。
マサヒロ父も、「日笠先生って凄い先生だよね」と
その時話していました。

感謝を伝えるの第一歩は、両親への感謝。
だが、一番伝え難いのも、両親だったりする。
特に思春期真っ只中の中学生は、尚更そうだろう。
その中坊を動かす話って、どんな話なんだろうね。

あれから、10年以上が経ちました。
最近、マサヒロ父とも会っていません。元気なんだろうか？
マサヒロはね、数年前キッズエスコートで、大田区体育館で会いました。
当時は、パナソニック所属だった。
で、今は全日本のセッターと成って活躍しています。

と言うと、こじつけかも知れないけど、お伽話的に言うと、
あいつはその時差し伸べられた手を掴んだって事なのかなって(^^;;;;
調べても無いし聞いても無いけど、
その時、日笠先生の話を聞いた選手達が、
帰宅後全員同じだったかと言うとそうじゃ無い気がする。
つまりは、感じる子と、感じない子、考える子と、考えない子、
実行できる子と、実行できない子。
それら全てが手と称させる物で、
何一つ掛けても掴んだ事には成らないのかも知れません。

手と称される物は、実は特別な物では無くて、ありふれた仕草だったり、
言葉だったり、出来事だったりするのかも知れない。
それが子供達は、その時の自分の置かれた状況などで、
感じる事が出来たり、考える事が出来たり、
それで何かを感じ、実行できたりするのだろう。
ただ、子供達が感じるのは、仕草や言葉だけじゃ無く、
その方の人間性が感じるられる事が大事なのだと思います。