気持ち

第25話：静かなる王の誕生

田中君のストレートがライン上に決まり、
宮君が影山君の短期間での変化に対して疑問を呈した。

その次の場面。
宮城県のどこかの公園？
イヤホンをし烏野の試合を伺う青葉城西の及川君が映った場面。
何とも言えない声を張り上げる及川君。
そして、眼光鋭く前を見つめる及川君でCM。
あの時の及川君の気持ち。

手を合わせ、ただただ祈る谷地さんの気持ち。

弟のラインショットが決まり、涙ぐむ冴子姉さんの気持ち。

疲れてるなんて関係ない、相手の強さも関係ない、
既に頑張ってるなんて知ったこっちゃ無いと叫んでる矢巾君達の気持ち。
と、色々な気持ちが描かれておりました。

タイトルが静かなる王の誕生なので、大王及川君の気持ちから。
アニメーションだと否応なしに場面が過ぎてしまうので、
分かりづらいかも知れませんが、イヤホンを取った直後と、
親子に変な目で見られた後とでは続いてる様で、
描かれてる気持ちが違う。
イヤホンを取った直後は悔しさ、その後は焦り。
それは、大声を上げながら走ると、
険しい目をぐっと閉じ走り出す。
で、感じると思うのですが、如何でしょう。
で、大王の及川君がこの時感じた気持ちが、
今回のタイトルである、王の誕生深く関わってる。

ただただ祈るだけの谷地さん様な場面も、沢山見て来ました。
ビーバーズ応援団での保護者の皆さん達も同じだね。

後1点取られたら試合終了。で、決まった弟が放った渾身のスパイク。
それを見て涙ぐむ冴子姉さんの気持ちも、とてもよく分かりますね。
田中君が決めた場面より、冴子姉さんの涙ぐむ場面の方が泣けたな(^^;;;;

努力し頑張ってきた物同士の戦いに敗れてしまった。
お互いを認め合ったライバルである青葉城西の矢巾君。
あの場面、青葉だけじゃ無く白鳥沢など烏野と関わりのあるチームや人達が、
映っていて、みんなの気持ちがあれだった。
てめえら、こんな所で負けてんじゃねえぞ。
正直、あのクラスでのライバル達が思う気持ちなのかも知れない。
舞台は春高で、対戦相手が稲荷崎。当然ガンバレと思う気持ちは湧いてくる。
が、同じガンバレでも、私のガンバレと、矢巾君達のガンバレは違う。
その差は、努力をし戦って来た者達にしか分からないだろう。

この試合、烏野が負けて宮城に帰ってきたとして、
再び青葉や白鳥沢のみんなと会った練習試合会場のトイレかどこかで
鉢合わせしたら、矢巾君は日向君達に何て言うだろう？
及川君だったら、牛島君だったら、何て言うんだろう？
なんて想像してしまいました(^^;;;皆さんだったら、何て言う？
スピンオフ企画があったら、そういうの書いて欲しいです。

静かなる王と言うタイトルは、とても意味深く、
今回の放映内で、このシーン、あの場面でと言えるような物じゃ無い。
唯一、田中君が決めた後、手を合わせた場面が、
その象徴的な場面ではありますが、何を持って静かなる王と言えるのか？

ちょっとトス上げるの控えてと言う田中君に、いいえと答える影山君。
そして、励ましじゃ無い脅迫（しんらい）に応えるの場面。
宮君にこの短期間でと言わしめたプレー。
自分の手の平を見ながら、手のひらを合わせた影山君。
さあ、あの場面での影山君の気持ち。感じ取れる？
オレには無理だぁ～（；_；）

凄いね、あの短時間でこれだけ描けるって、作者の才能なんだろうが、
これを才能って言っちゃうとね、私も、北君に窘められそうです。