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ブルーマウンテン [友達]

私は、今と成っては結構なコーヒー好きで、
1日に何杯も飲みますが、以前は、とても苦手で、
アイスコーヒーなどを飲むと、必ずお腹が痛くなってました(^^;;;
「コーヒーはブラックで飲むもの」と言われたが、
苦くて、とても人の飲み物では無いと思っていた。
今では、砂糖の入った方が飲めなくなった。

茨城のド田舎の高校生でも、そのコーヒーの王様が
ブルーマウンテンと言うもの位の知識はあってね(^^;;;;;;
あいつと2人で、中野サンプラザへコンサートに出掛けた時、
早く着きすぎたので、喫茶店に入り、時間を潰す事にした。
「何飲むべか?」
入った店は、喫茶店と言うよりコーヒー専門に近い店で、
クリームソーダとかは、メニューに無かった(^^;;;;
「せっかくだから、ブルーマウンテンって言うの飲んでみんべか」
勿論、これまで飲んだ事など一度も無い2人。
当然、コーヒーの味など分かる訳も無いのだが、
あれが、お上りさん状態でも言うのか、珍しい物に目が行くんだな。

「ブルーマウンテン2つ」
40年前でしたが、1杯600円位した覚えが・・・。
グラニュー糖じゃ無く、コーヒー色した粗目の砂糖も初めて。
舐めて見たら甘かった(^^;;;;「こりゃ、砂糖だぞ」
程なくしてテーブルに運ばれて来たブルーマウンテン。
だが、そこにはコーヒーと一緒に、違う物が運ばれて来た。
「何だべ?」
小さなグラスに透明の液体が入ってた。
良く見ると、グラスの内側に、気泡が沢山付いてた。
「何だべな?」2人で暫く考えた。
舐めてみても、ちっとも甘くは無いし、どちらかと言うと苦く感じた。
周りのテーブルを見ても、このグラスは見当たらない。
「コーヒーに入れんのか?」

この時、田舎の青年が、聞くに聞けない心情が分かるだろうか?
店員さんに聞けない、恥ずかしくてね(^^;;;;
東京じゃ当たり前の事だったらと思うと、恥ずかしくて聞けない。

コーヒーが運ばれて来て、しばらく経ったが、解決しないまま、
結局、あいつはそれをコーヒーを入れたので、私も右に習えした。
別に、味が分かる訳でも無いので、普通に飲んだ。
コンサート開宴まで1時間位あったので、ずっとそこで過ごしていたら、
後から来たお客さんが、ブルーマウンテンと頼むのが聞こえた。

そこから、そのテーブルに運ばれてくるまで、2人は黙ったまま。
いよいよ、コーヒーと一緒にあれが運ばれて来た。
私も、あいつも喋りもせず、それを見ていたが、
きっと、あいつの頭の中も「どうすんだべ?」でいっぱいだったろう。

その人は、コーヒーにそれを入れずに飲み始めた。
まあ、好みがあるので、色々なんだろうと思っていると、
その人は、小さなグラスを手に持ち、あの透明な液体を直に飲んだ。
その瞬間、2人顔を見合わせた。
「飲んだぞ」
「ありゃ、別に飲むんだ」
「何なんだべ」

ここの所、あいつの夢を見る事が多く、
これは、CBSソニー所属の、フォークシンガーのコンサートに出掛けた時の話し。
五輪真弓、山本コータローとウィークエンド・遠藤賢司・ふきのとう等が出演していた。
今となると、コンサートよりも、あの喫茶店の事が思い出深い。
勿論、この話しは学校に行って、周りのみんなにしたが、
誰一人、知ってる者は居なかった。

「で、ブルーマウンテンって美味いのか?」
「美味いに決まってんべな」
40年前の田舎の高校生の会話です。


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