女々しいが

試合前日の練習。誰も、最後だとは意識したくは無いが、
顧問・ゴリと子供達の間に、暗黙の了解が流れている。

これは、都立高校のチームには、多いのではないだろうか？
だからと言って、手を抜くとか、どうせ、負けちゃうのだからとかは
決してありません。勝つつもりで、1つでも多く試合をする為に練習してる。

練習がスリーメンに成った。
入る選手は、ランダムなので、コート内には、色々な子供達が入る。
ある瞬間、3年生の3人が揃うと、ゴリが打つのを止め、
「先生、お願いします」と顧問にボールを渡した。
あいつ、疲れたのかと思い、コートに目をやると、そう言う事情だった。
顧問は笑顔で、3人の前に立ち、
3年最後の顧問によるスリーメン練習が始まった。
私は、急いでカメラを出し、その練習を撮り始めた。
なので、先生方、次、ゴリに会ったら、
「気が利くじゃねえか」の一言よろしくお願いいたします（＾＾；；；；

あの子達がやる全ての頭に「最後の」が付くこの日。
レギュラーとサブの子達で分かれ、試合形式での練習が始まった。
ここで、こいつらは、顧問に、こっぴどく叱られる羽目に成った。
私は、サブの子供達のエンドラインに立って、
サーブを打つ子に、あそこを狙って打てと指示を出していた。
何とも、情けないプレーが向こう側で続いていた。
それでも、構う事は無い、サーブの狙い目の指示を出した。
あの時、私は顧問を見ながら、いつ言う？いつ言う？でした（＾＾；；
私が言うのは簡単だが、どうしても、顧問から言って欲しかったので、
ちょっと、私自身、気ぜわしい思いをしながら見ていた。

「オイ！」顧問から声が掛かった（＾＾）v
その瞬間、私は満面の笑みだったと思う。「ヨシ！」って感じかな（＾＾；；
あの子達にとって、顧問から最後の叱咤。
最後の練習で、顧問にあの様な叱咤を受けたのは、お前らが初めてです。
どちらかと言うと、あまり意識せず、普段の自分達で臨めと言う顧問です。

な、甘えっ子チームだったろう（＾＾；；；；；；

気を遣い、子供にあまり意識させず試験会場へ送り出すお母さんが、
最後の最後、見るに見かねて子を叱る。
この顧問の最後の叱咤は、これと全く同じです（＾＾）
でも、少しピリッとしただろう。

最後の最後まで、世話を焼かせた6期生達。
顧問が、最後のミーティングで見せた涙も、この甘えっ子達が
無事、引退をして行った安堵感から来た物なのかも知れない（＾＾）

引退した日、5期生の2人と話をしている時に、
3人を連れ、魚時間のランチを食べに行った時の話しが出た。
お前らの様な甘えっ子が、セレブに成るにはと言う話しをしてやった（＾＾；；；
風が吹くと桶屋が儲かる的な話しなのたが、
やつら、結構真に受けて聞いていた。でも、世の中そんなに甘くないからね（＾＾）
3人連れ飯食いに行っても、バレーの話しが一つも出ないって言うのも、
どうしたもんなの、って感じだったけどな（＾＾；；；；；；

コートでの甘えっ子は大嫌い。虫ずが走る位、見てて気持悪い。
だから、事ある毎に、叱咤を続けた。
でも、コートを出たら、普通の差し入れ屋のおじさんで居ようと心がけた。
さっきまでは、ボロクソ言ったが、
コートを出たら、突っ込み入れられる関係で居たかった。
それは、お前ら3人とは、出来ていたと自負している。
また、ハロハロでも食いたくなったら、体育館に追いで（＾＾；；；

そうそう、顧問も最後に言ったけど、
卒業するまで、女バレの一員だと言う事を絶対に忘れるなよ。
忘れていたら、思い出させに行くかも知れねえぞ（＾＾）v