後悔

昨晩、エリの携帯にメールが届いた。
それを見たエリが大きな声を出した。

「どうした？」

「ミ◯コ先輩のお母さんが亡くなったって」

言葉が出なかった。

まだ、逝くには若い、若すぎる。

エリが渕江に入学し、三年生達が引退をして行き、
次の代に成った時、保護者の責任者を引き受けてくれた。
私のコーチ時代も、本当にお世話に成った。

その次の代、ウチのかあちゃんが保護者の責任者を任された時、
とても、親身に成ってアドバイスをしてくれていた。

ミ◯コが渕江卒業後は、高校の試合会場で何度かお会いした。
それからは、1年に数回メールのやり取りをするだけに成っていた。

メールでは互いの近況を知らせ合っているだけだったが、
その時、必ず「お会いしたいですね」と書いてくれていた。

ママのメールの中で、ミ◯コの事を、ウチのバカチンは、と表されていたが、
愛情タップリな感じが、文面から窺い知れた。

最後の冬季大会の時。
ベスト8に入った嬉しさ溢れるメールを頂き、その会場でエリと会い、
女の子っぽく成った、あの子に驚いた感想も送ってくれた。

後悔。

会っておけば良かった。

メールには、会いたいですねの言葉と一緒に、患っていた病気の、
その時の状況や治療法を知らせてくれていた。

ここ最近は、少しご無沙汰していて、
最後のメールは、昨年の1月16日だった。
ミ◯コが大学を進学を決めた事。
あの子が、大学で専攻する学科に、ご両親が驚いた事。
大学では、バレーはやらない事等々が綴られていた。

エリの大学進学を知らせる事が出来なかった。
もう、お会いする事が出来なくなった。とても寂しく、とても残念だ。

本当、会っておけば良かった。

ご冥福をお祈り致します。・・・・でも、もっともっと、生きてて欲しかった。
一人娘の花嫁姿を見たかったろうな。

いつかは、また会えて、ミ◯コママの笑った顔を見られると思っていた。

本当に残念だ。