襷

実業団駅伝の途中、膝を突きながらも襷を繋いだ選手が話題に成ってる。
賛否両論出ているが、みなさんはどう感じてるでしょうか。

ちょっと前の日本なら間違いなく美談で報道されていただろうな(^^;;;
主催者側の大会運営方法に問題があったとする報道もありました。
選手達が安全に臨める様に運営しなくちゃいけないのは当たり前だが、
そこに選手の強い意志があった場合、
「止められなかった」と言う役員の事も何となく頷ける。

美談ではないとするが、確かに美しい話では無い。
膝から血を流して骨折して、その後、手術したんだろう彼女は。
だが、襷を繋ぐと言う彼女の強い意志は、尊重してあげたいな感じる。
あのチームの仲間達、血だらけに成った彼女から襷を受け取った選手は感じただろう。

でもそれだけだ。
私が監督さんなら思い切り叱った後に、ありがとうと言う。
そして、2度と同じ事をしないでくれと頼むだろう。

襷には、我々の理解出来ない何かが宿ってる。箱根にしてもそうだ。
その何かがなんなのか？
それは分からない。見る人見る人によって様々だからだ。
だから、駅伝を見ちゃうのかも知れない。

私の母ちゃん方の叔父は、
福島県から、ガンで寝込んでる姉。私の義母を見舞いに東京に来た時。
新年の挨拶も兼ねてのお見舞いだったが、
その時は、箱根駅伝のスタートを見てから来ようと決めていたらしい。
襷が見たかったと、後から聞いた。

「学生達が繋ぐ襷に、姉ちゃんの命も一緒に繋いでくれって頼みに行った」
田舎のおじさんらしい事かも知れないが、襷に思いをかけるのは、
選手達だけじゃなく、見てる側にも存在する。
なので、実際に走ってる選手は、繋ぐと言う思いはもっともっと強いだろう。

日本人は、何か繋ぐって言う事に特別な感情を持つ種族でさ(^^;;;
途切れると言う事に、恐怖心さえ感じてしまう。
これは、農耕民族としてのDNAなのでしょうかね？

日本人は、リスタートが下手くそです。
実生活で下手くそなので、若者達はゲームに走り、
リスタートを経験してるのかも知れないな(^^;;;
今回、怪我をされた選手も、上手なリスタートを願っています。
再び、走れれば最高だね。

でだ、学生達を指導されてる方々、
選手を叱咤激励する事は必要だが、この駅伝の選手の話を引用するなよ(^^;;;