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もうすぐ七夕だよ~~ん [イベント]

私には、年の離れた従兄弟がいた。
お袋の姉さんの子供。

随分昔は、従兄弟は金沢文庫と言う所に住んでいた。
そう、指で口を横に広げて言うと、
「カナザワウンコ」に成っちゃうアレ(^^;;;
おじさんが亡くなってからは、板橋のおばあちゃんちで
おばさんと従兄弟と暮らしていた。

この従兄弟、漫画家でね。
四畳半の部屋で、カリカリと漫画を書いていた。
長髪で丸めがね。完全にジョン・レノンの崇拝者だね。
私が、ビートルズが好きなのも、従兄弟のせいなのかな?
狭い部屋なのだが、壁一面は漫画で埋め尽くされていて、
私は、おばあちゃんちに行くと、従兄弟の部屋に入ったままで、
「原稿触るなよ!」と注意されながら、
自分が座れるスペースだけ空け、黙って漫画を読んでいた。

いつの頃の夏休みだったか忘れたが、
従兄弟が、「良い所連れてってやる」と一緒に出かけた。
で、連れてって貰った所が「フジオプロ」だった。
漫画家とは言え、売れてもいないしね、
その頃使っていたペンネームが「尾藤 良」
何冊が本を出したが、きっと買ったのは親戚だけかも(^^;;;
なので、稼ぐ為にアシスタントとして、
フジオプロにいた頃だったのだろう。
その後、倒産間近の虫プロにもいた。
場所がね、これ、勝手に思ってるだけなのだが、
多分、高田馬場近くで、長い坂道を歩いた記憶がある。

事務所内に入ると、奥に見えるウッドデッキのある場所まで
従兄弟が行くので、付いて行くと、
サマーベットとパラソルが、2カ所立っていて、
その一つのサマーベットに、赤塚先生が寝ていた。
従兄弟が話をすると、先生が私に向かって「そっちに座ってな」と
もう一つの、サマーベットを指さした。

今でも、忘れられないのが、
「お腹空いただろう?何食べたい?」と聞かれ、
自分から言った覚えは無いが、とても大きなエビフライが目の前に出された。
あんなでかいエビフライを、私はきっと生まれて初めて見たんだろう。
まして子供だったしね、それが、強烈な印象で、
ウッドデッキから見える景色と、そのエビフライは、
未だ朧気ながら映像として消えないで残っている。
帰りに、重量感のあるニャロメのキーホルダーとサイン色紙を貰った。

この時、小学校の低学年だったが、何年生だったのか覚えてない。
あの時の話を聞こうにも、従兄弟は既に亡くなっており、
おばさんも亡くなってる。
お袋にこの話を振っても、色紙の事は覚えてたが、
連れてって貰った事は知らないと言う。

さて、何で急にこんな話を書いたかと言うと、
先日、海底トンネルのある取引先へ、一緒に行った部下と話をしてる時、
この話をしたら、その時、こいつが興奮しながら
「それ、ちょっと大変な話ですよ」と言う。
何が大変かと言うと、年代ははっきりしないのだが、
もしかすると、私が連れて行って貰ったその後に、
赤塚先生が「おそ松くん」を書いたとしたら、
「おそ松くんの名字は部長から取った?」と興奮して話していた(^^;;;
「先生の横に座ってたんでしょう?その時、名前くらい聞きますよね。
で、部長は答えるでしょう。イヤイヤこの話あるな」と1人で盛り上がってた。

現在、おそ松さんが大流行していて、こいつの奥さんがそれにハマってて
年中、家でおそ松さんの話やグッズなど見聞きし、覚えちゃったらしい。
「今日、家に帰ったら、これ女房に自慢しようっと」と話してた。
おそ松さんがやってるのは知ってはいたが、見た事は一度も無く、
世間でそんなに流行してる話も、この時初めて知った。
「実は、今日女房が仙台に行ってて、
それも、おそ松さんのイベントなんです(^^;;」
「お前ら、やっぱ変態夫婦だな」と言ったが、ホントにそんなに流行してるの?

ニャロメのキーホルダーも色紙も、今は私の手元には無い。
いつ頃無く成ったのかもさえ覚えていない。
覚えてるのは、エビフライだけ(^^;;
その後、この従兄弟にスーパージェッターを書いて貰い、
小学館の雑誌に投稿して、賞を貰った覚えもある。

だが結局ね、この従兄弟は途中で漫画家を断念する。
そして、普通の会社に勤めた。
漫画家時代に結婚し、東上線の志木に住んでいたが間もなく離婚した。
その後、我が家は茨城に引っ越したので、全然会う事も無く過ごして来たが、
ある時オジキから、この従兄弟が会社で倒れ、
病院に運ばれたと連絡があり、そのまま、従兄弟は亡くなった。
遺品整理で、オジキ達と従兄弟のアパートを訪ねると、
その部屋は、「原稿触るなよ」と言われたあの部屋に、とても似ていた。
オジキも「あいつ、やっぱり諦めきれなかったのかな」と呟いた。

最近「重版出来」と言うドラマを見てると、
漫画家の人が沢山出て来てね、とても面白い。
今の漫画家さんも、従兄弟の様な昔の漫画家さんも、
きっと、同じ様に夢を求め、カリカリと漫画を書いているんだろうが、
夢破れてしまう漫画家の方が、圧倒的に多いのでしょう。
「ここオレが書いたんだぞ」
ある時、従兄弟が漫画を見せながら私に話してくれた。

ホントはね、アニメと言われると、漫画だろ?と言いたくなるのです。
従兄弟のせいもあって「漫画」って漢字を見ると、
インクの臭い、カリカリカリと言う音、ケント紙の白、
印刷された本の香りが思い浮かぶが、
だが、アニメと言われると、その言葉から、これらは連想出来ない。

「V・I・C・T・O・R・Y、サインはV」で、この英単語は誰もが覚えたよね。
私が最初に覚えたのは、おそ松くんのエンディングテーマの歌詞、
「おそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松、トド松 けっこうざんした」
で、おそ松くんの兄弟順を忘れない人、結構いるのでは無いだろうか?
今でも体育館のボードに、良く落書きをするのだが(^^;;;
決まって、私が書くのはケムンパスで、
「何ですかこれ?」と子供達に聞かれるのだが、
「お前ら、ケムンパス知らないのか?」と言うと全然知らないんだってさ。

で、タイトルの七夕だよ~~~んですが、
ただ、ダヨ~~ンのおじさんを真似て見たかっただけで(^^;;;
本文には何の関係もありません。
もうすぐ、七夕祭りが始まるのはホントだけどね。


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