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まんざらウソじゃ無い話 [話題]

顧問に、イジメられているまつパパです(^^;;;

大昔、二十歳の頃、浅草橋でバイトをしていた。
浅草橋駅は、ご存じの方もいると思うが、ホームが両側に分かれている。
バイト終了後、社員の先輩達と一杯飲み屋で、
軽く引っかけて帰ろうと言う事に成った。
毎度、この飲み会は「500円会費」と言われる飲み会だった。
それが終わり、それぞれ帰る事と成った時、横浜から通っている、
阿部さんと言う社員の人が「松〇、このコロッケ勿体ないな」と
食い残されたコロッケを指さした。「そうですね」と私が言い終わる前に、
阿部さんは、そのコロッケを、背広のポケットにそのまま入れた。
「お前も入れろ」と、もう一つを、私に差し出した。私は背広では無く、
ジャンパーを着ていたのだが、言われるまま、コロッケをポッケに入れた。

駅までの道すがら、「お前、今日は小岩に行くよな、オレとホーム逆だろう?」
「そうしたら、駅の、こっちとあっちで、人がいっぱい居る所に来たら、せえので、
ポケットから、コロッケ出して食おうぜ」
私は、その日、先輩の所で、麻雀する事に成っていたので、
寮が有った小岩に行く予定だった。

駅のホームの向こうとこっち。
阿部さんと、歩調を合わせて歩き、目配せされたので、
私はポッケから、コロッケを出し食べ始めた。
小岩に一緒に行く先輩は「わっ、バカか、お前!」と叫んだ。
私は、ニコニコ笑いながら、コロッケを食べ続けたが、ふと向こうを見ると
阿部さんは・・・食べていなかった。・・・・・・・やられた(^^;;;;
私が二十歳の頃。ホント、バカをやっていた。
これは、後日、ナポリタンに変わり、阿部さんにも、ちゃんと食って貰いました(^^;;;

多分、この時、阿部さんは、30代後半だったと思うが、
こういう馬鹿をやる先輩は、今はいないね。
この阿部さんは、私の前で、色々お馬鹿な事をした。
その一つが、
新横浜営業所立ち上げで、手伝いに行った時、お昼に寿司屋に入った。
阿部さんは、鉄火巻きを頼んだのだが、私の目の前で、その鉄火巻きの器の
三分の一位まで醤油を入れ、タピタピの醤油に浸かった鉄火巻きを
美味しそうに食べた。

バイト先は、文房具の問屋さんだったのだが、
棚卸しの日、社員は客先に出掛けないので、ラフな格好で出勤。
阿部さんは、スカイブルーのニットのズボンに、長袖シャツスタイルだった。
この次の日、横須賀のデパートでX'masカード展示の、手伝いをする事に
成っていたので、棚卸し終了後、阿部さんの、ご自宅に泊まる予定だった。
仕事が終わってから、また、いつもの飲み会をやり、帰宅。
浅草橋から、東京駅経由、横浜まで急行に乗った。
車内は非常に混んでいた。「ここで乗ると横浜駅で、すぐ階段で乗り換え楽だから」
と言われ、混んだ電車に乗り込んだ。
阿部さんのご自宅は、横浜から京浜急行に乗り換え、数駅行った所だった。

最初は、話しながら車内で過ごしていたのだが、
阿部さんが、無口に成って行った。顔も、なんか青白い。
「阿部さん、調子悪いの?」と聞くと「・・・しょんべんしたい(^^;;」と言った。
「あのさ、横浜付くと、すぐ階段で、それ上がった所の、突き当たりが
トイレだからさ、オレ、走って先行くから」
急行じゃ無ければね、途中下車出来たのですがね・・・・(^^;;

横浜に着いた。ここは、降りる人が大勢いるが、
阿部さん、それをかき分け猛ダッシュ!
私は、流れに任せ、出口に向かい、ゆっくり階段を上って行き、
言われた通り、突き当たりにトイレが有ったので、その横で阿部さんを待った。
程なくして、阿部さんが「悪い悪い」と言いながら出て来た。
二人で、京浜急行の乗り換え口方面に歩いて行った。
棚卸しをやると、売り物に成らない物が沢山出る。
阿部さんは、お子さんが二人、当時小学生だったので、
学校で使えそうなノートを、沢山入れた紙袋を持って居た。
私も、持ってくれと頼まれた紙袋を持って歩いていたら、
阿部さんが、「松〇。間に合わなかったよ(^^;;」と言いながら
前を隠すように持って居た紙袋をどけた。

この日、阿部さんが着ていたのは、スカイブルーのニットのズボン。
そのズボンの股間から下まで、漏れた所が、グレーに変わっていた(^^;;;;
「うわっ、阿部さんどうする?」「いいよ、いいよ、このまま行くよ」と言う事で、
そのまま、紙袋で前を隠しながら、電車に乗った。
冬で車内には、暖房が入っていたが、阿部さんの、ご自宅まで無事?辿り着いた。

「ただいま~」阿部さんが、玄関で声を掛けると、奥さんが出て来て
「お帰り。松〇君悪いね、いつもお世話に成ります。上がって下さい」と挨拶された。
すると、阿部さんが「母ちゃん、横浜駅で、しょんべん漏らしちゃった」と告げた。
奥さん、ビックリ「何、やってんの、もう、早く着替えて!」と言い
風呂場へ阿部さんを押し込み、着替えを渡し、私を居間へ案内しながら
「ゴメンね、みっともない。恥ずかしかったでしょう」と苦笑いしながら話した。
そこ座ってと、コタツに案内してくれた時、奥から、子供達が出て来て、
挨拶してくれた。「早く寝なさい」と奥さんに言われ、子供達は寝間に戻った。

その頃、阿部さんが、シャワーを浴び、着替えて出て来た。
「なんか、のど渇いたな。母ちゃん、水くれ!」と奥さんに告げると
奥さんが台所から、コップに水をくみ、持って来た。
私の横に、阿部さんは座っていたのだが、
その阿部さんに、奥さんが、コップを渡すのかなぁ~と思ったら、
そのまま、コップの水を阿部さんの顔に、バシャと引っ掻けた(@@)
ワッ、こりゃ、ひと悶着起きるかなと、息を潜めていると、阿部さんが一言
「あぁ~、さっぱりした」と言いながら、タオルで顔を拭き始めた。
私は、唖然として、それを見ていた。

この人ありきの、奥さんなのか、奥さんありきの、阿部さんなのかは、
今となっては、定かじゃ無いが、元気なのかな?
ポッケに、生牡蠣で思い出した、昔話でした(^^;;;



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