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定年退職 [仕事]

顧客である有名な遊園地のモノレール会社の社長を勤めていた
恩人が定年退職を迎えるので、本日挨拶へ行って来た。

現在の会社の前、倒産した会社の時から換算すると
そろそろ14・5年の付き合いに成る。
厳しい方で取引先の営業だった私をビシビシ鍛えてくれた。
当時の会社で私には上司と言う存在がいなかった。
社長が上司と言えば上司なのだが、実際の仕事で私を叱咤する人は
この人だった。新しいプロジェクトが立ち上がり、もうひとつテーマパークを作る
企画が本決まりに成った時、責任者が私に成り、色々この恩人とバトルを
繰り広げた。「馬鹿野郎!顔洗って出直して来い」と良く言われた。
「まっちゃんな、この事でどれだけ勉強して来た」
「アンテナ張ってるのか?」「そういう固まった発想しか生まれないのは
やる事やってないからだ」等々書いていたらキリが無いのだが、
とにかく、仕事という物に対する考え方、姿勢を色々叩き込まれた。

その当時の部署から、モノレール会社の社長へ就任した時、
挨拶に行き、仕事のアドバイスをして頂いたお蔭で
サイン関係の仕事を手がけるきっかけを作って貰った。
始めてこの仕事を受注出来た時、「がんばったな」と労いの言葉を
掛けて貰ったが、施工1週間前に会社が倒産した。
すったもんだが有って担当者と後処理などを済ませ、
問題が起きない様に段取りし終わった時、改めて社長に呼ばれた。
「大変だったな、で、この後どうすんだ?」
「もし、同じ様な仕事に就くのだったら、また来なさい」と声を掛けて貰った。
この言葉はとてもありがたかった。
そして、現在の会社へ決まった時、改めてご挨拶へ行き現在に至っている。

仕事で打合せに伺った時に、私の顔を見ると「オゥ、元気か?」と気さくに
声を掛けてくれた。大きな仕事を受注出来た時に挨拶へ行くと
「バカ、俺は何にもしてねぇよ、お前の力で取れた仕事だよ」
と言っていたが、そんな事は決して無いのだ、こんな弱小企業が
誰の口添えも無く取れる様な仕事じゃありません。
クリスマスは一大イベントなのです。失敗は許されない大事なイベントに
新規の企業は絶対に使いません。「一生懸命やります」とだけ言ってお礼を述べた。
その後、弱小企業と思うのだったら、それを活かせ、何が出来るか考えろ。
色々アドバイスをして頂いたお蔭で、何とかここまで来た。

今日お会いして、昔話しに花が咲いた。
「俺、そんな事、まっちゃんに言ったっけ?」「偉そうな事言ってたなぁ(^^)」
「まっちゃん幾つに成った?」「52に成りました」「年取ったなぁ」と尽きない話を
していると、ポツリと、寂しそうに「会社からお前定年だよって言われてもな、
自分が納得出来ないんだよ、それがなぁ、時間掛かりそうだわ」と初めて
この人の弱い姿を見た。私にはとても怖い存在で、今でも上司と思っている人です。
その人が第一線から退く事は、忍びなく、寂しい気持ちでいっぱいです。
「再雇用は決まっているけどな、バリバリはもうねぇな(^^)」

「私の出来る恩返しは、今後もきちんとした仕事をさせて頂くだけです」
「そうだな、それで良い、そうしてくれ」
「これまでお疲れ様でした。お世話に成りました」
「こちらこそ、ありがとうなわざわざ来て貰って」と最後のご挨拶をさせて貰った。

サラリーマンには必ず訪れる事なのだが、心境は成ってみないと分からないね。
人と人の出会いは些細なきっかけからです。
一生懸命に向かって行くと、罵詈雑言だらけでも、見てくれている人は
いるのだと言う事を教えてくれた恩人でした。
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